また、以前は話している人が大きく表示されていましたが、「グリッド表示」にすると全員が同じ大きさのタイル状に表示されます。発言している人は枠線で強調されるので、混乱することもありません。 ボタン操作でオン/オフを切り替えられ、周囲の状況を相手に伝えたいときは「ワイドスペクトル」モードを使うといった使い分けができます。 また、Windows PCやAndroidスマホにも対応したのは大きな変化です。FaceTimeリンクを作成してメールやメッセージなどで共有すると、Windows PCやAndroidスマホからもビデオ通話に参加できるようになります。アプリは用意されていないので、ブラウザを通じてウェブから参加することになりますが、macOSやiOS以外の端末とも暗号化された安全なビデオ通話が可能となっています。 以前ならこうしたコンテンツを利用するには、「メッセージ」アプリを開く必要がありました。しかし、「あなたと共有」が各対応アプリに組み込まれたことで、「メッセージ」アプリを開かなくてもコンテンツを直接利用できるようになったのです。 たとえばリンクを共有した場合、Safariのスタートページを開くと「あなたと共有」セクションに送られてきたリンクが表示されます。名前の部分をタップするとウインドウが開いて、相手に返信を直接送ることが可能です。 対応アプリはSafariのほか、ミュージック、Apple TV、写真、Apple Podcastsなどがあります。 「集中モード」は、通知を細かく制御できる機能です。集中モードをオンにすると、受け取りたい通知のみ届くようになり、集中力が削がれてしまうのを防ぎます。 集中モードは手動でオン/オフを切り替えるほかに、スケジュールでの切り替えや、場所や使っているアプリなどの条件を指定してオンにすることができます。たとえばゲーム用の集中モードなら、ワイヤレスコントローラが接続されたときに自動で集中モードに移行させられます。 「おやすみモード」と「睡眠」はオンにするだけで利用可能ですが、「パーソナル」と「仕事」はそれぞれ設定が必要です。また、「ゲーム」や「運転」「フィットネス」など自分用にカスタマイズできるモードもあります。最初の設定さえ済ませれば、デバイス間で共有されます。 注目したいのが要約機能です。設定したスケジュールをもとに、通知をまとめて届けてくれます。優先度が高いものが自動で並べられ、緊急性の低い通知をまとめてチェックできるのが便利です。なお、ダイレクトメールなど大事なメッセージは要約の対象には入らないため、重要なメッセージを見逃す心配はありません。 要約するアプリと通知時間を指定すれば、スケジュールに従って通知が届くようになります。 ディスプレイが大型化したiPhoneは、片手操作が以前よりもしづらくなっています。iOS 15では、すべての操作ボタンが画面下部にまとまったことで、スピード感が増しています。 タブの操作もスピードアップしています。新しいタブバーをスワイプ操作することでタブを自由に行き来できるようになりました。上方向にスワイプすると、マルチタスク画面よろしく、開いているすべてのタブを一覧できます。 拡張機能をサポートしたのも大きな変化です。拡張機能はApp Storeから追加でき、パスワード管理やオフラインブラウズなどの機能が用意されています。 ドライビングマップはドライブ専用の地図機能です。渋滞や事故、通行止めなどの情報を詳しく表示します。バスなどを使うときは、交通機関別のマップに自動で切り替わり、直感的に扱えます。 撮影済みの写真だけでなく、「Googleレンズ」のようにカメラアプリの被写体から文字をコピーすることも可能です。テキストを抜き出して、友だちと共有したいときに便利かもしれません。 ただし現在のところ、英語と中国語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、ポルトガル語、スペイン語の7つの言語のみに対応しています。日本語で利用できるようになる日を待ちたいところです。 また「テキスト認識」機能は、iPhone XSまたはiPhone XR以降の機種のみに対応しています。 iOS 15では、環境音を再生する「バックグラウンドサウンド」が新たに追加されました。利用するには、「設定」アプリの[アクセシビリティ]→[オーディオ/ビジュアル]→[バックグラウンドサウンド]を開きます。サウンドの種類は「雨」や「オーシャン」「ブライトノイズ」など6種類から選べます。 ちなみに、「アクセシビリティ」の[ショートカット]で「バックグラウンドサウンド」を有効にしておけば、サイドボタンをトリプルクリックするだけでバックグラウンドサウンドのオン/オフができるのでおすすめです。 拡大鏡を起動するには、Spotlight検索で「拡大鏡」を検索します。コントロールセンターに登録しても、すばやく起動できます。 また降水量や空気室(汚染状況)、気温を含む天気図がフルスクリーンで表示され、雨雲の経路や予想をアニメーションで確認できるようになりました。1時間以内の降水量を通知する機能も追加されており、行動の計画を立てやすくなっています。 また、たとえデバイスのデータが消去されたあとでも、位置を特定し見つけることができます。アクティベーションロックにより、消去後も「こんにちは」画面に所有者の情報を明示できるので、盗品を騙されて購入してしまうことも防げるでしょう。 AirTagと同様に、近く(Bluetooth範囲内)にあるAirPodsの位置を、画面と音で特定できるようになりました。AirPodsが離れると警告を表示する「手元から離れたときに通知」機能にも対応しています。 使い方は、メモの中に「#レシピ」「#」といったタグを直接挿入するだけ。1つのメモに複数のタグを付けることが可能です。タグの付いたメモはフォルダ画面の「タグ」セクションにまとめられ、簡単に見つけることができます。